昭和12年4月18日、篠山練兵場の「第30回軍旗祭」がにぎにぎしく開催されている。練兵場の隣にある長楽寺の本堂の一画。兵役2年目の五郎が2階級特進で上等兵になったことを祝い、家族らが激賞にやってくる。盃山の訓練を誇らしげに話す五郎。外では軍旗祭のラッパが鳴り響き、桜並木の中で誰もが浮足立って過ごす、華やかな春の日。みなが五郎のがんばりをたたえる中、五郎の母親だけは、このまま出世し、軍人になってしまうことを心配していた。
しかし、五郎は嘘をついているのだった。そこに訪れる、酒保(篠山練兵場兵営にある売店)の卸主の中崎。五郎の祝いに加わり、話を盛り上げるが、中崎は、その嘘に気付いていた。やがて、中崎が語り始めたことは、まだ公にされていない篠山七十連隊の運命だった。五郎と家族の複雑な思いが交錯する。
時代の荒波の中で、懸命にいのちと向き合い、力強く進もうとする人々の姿を描く。
出演:福重友(南河内万歳一座)、井上和美、井上奈美、酒石悠伍、巻幡真利子、安達瑞樹(長楽寺住職)
上演時間:約50分(途中休憩はありません)
作:泉湧々
演出:中野彰夫・太田空也
日時:4月4日(金)① 15:00 ② 19:00 ※開場は開演の30分前です。
会場:如意山長楽寺(兵庫県丹波篠山市郡家493)
料金:
前売(一般)1,000円、前売(高校生以下)500円
当日(一般)1,200円、当日(高校生以下)800円
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